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睡眠とダイエットは表裏一体

睡眠とダイエットは、一見なんの関係もないように思えます。
ずっと寝るのだから、消費エネルギーが起きているときよりも減退して、体脂肪が溜まりやすい時間帯なのでは?という疑問を持つ人がいるかもしれません。

でも、それは認識違いというものです。
睡眠とダイエットは、まさに表裏一体の関係であり、睡眠不足になるとダイエットが滞る原因となります。また極端な食事制限や断食(絶食)や少食にすると、空腹感から寝付けないことがあります。満腹になりすぎても、目が冴えて眠れないことがあります。

睡眠とダイエットの関係は、どうして大切なのでしょうか?
眠りには以下のようなダイエット効果があります。

  • ちょっとしたプチ断食タイム
  • 成長ホルモンによる脂肪燃焼
  • コルチゾールによる脂肪燃焼
  • ストレス解消効果
  • 食欲を抑える効果

睡眠は、プチ断食タイム

睡眠がダイエットに有効な理由の一つは、睡眠時間は一度に長い時間を眠るため、その間、ものを食べなくて済むということです。ちょっとしたプチ断食(ファスティング)タイムなわけです。夕食を早めに済ませれば、翌日の朝食までに、かなりの時間が空くことになります。

最近、ハリウッド・ジュース(ハリウッド・ミラクルダイエット)や朝抜きダイエットなど、低カロリー食品や食抜きがはやっていますが、そんなことをしなくても毎日しぜんと行なっていることなのですね。

でも、ここで一つ疑問に思う方がいるかもしれません。
起きているほうが動くのだから、消費エネルギーが増えて、痩せやすいのでは?だから短眠のほうがダイエットに有効なのでは?という考えですね。

睡眠がダイエットに有効なのは、プチ断食タイムという理由だけではありません。眠っている間に、ダイエットにとって大切な作業が行われているからでもあります。

成長ホルモンによる脂肪燃焼

睡眠がダイエットに有効なのは、成長ホルモンを多く分泌できるからでもあります。成長ホルモンは、間脳の視床下部の下にある下垂体前葉から分泌されるホルモン。運動直後に多く分泌されて筋肉を成長させますが、寝初めの3時間に出現するノンレム睡眠時にも、多く分泌されることが知られています。

成長ホルモンの働きは、おもに以下の四つです。

  • 体脂肪の燃焼効果
  • 骨や筋肉の成長
  • 免疫力の向上
  • 肌の修復作業(美白・美肌)

このなかで、女性にとって魅力を感じるのは、体脂肪の燃焼と、美肌効果でしょう。そうです、寝初めの3時間がしっかり取れれば、どんどん体脂肪が分解されて燃焼していきます。それだけではなく、昼間に紫外線やお化粧などで傷んだお肌を修復してもくれるのです。

成長ホルモンが分泌されるのは、主に寝初めの3時間のノンレム睡眠時です。
とくに寝初めの90分間が大事といわれています。睡眠には夢を見る浅いレム睡眠と、脳が機能ダウンする深いノンレム睡眠があります。自然に目が覚めるときは、浅いノンレム睡眠のあとです。ですから起きた直後は、夢の余韻が残っているわけですね。いっぽう、ノンレム睡眠時は、揺り動かしてもなかなか目覚めません。無理に起こしたとしても、しばらくボーッとしている状態になります。

寝初めの睡眠がダイエットに役立つことはわかりました。
でも、睡眠時間が3時間とか90分だけという人は、あまりいませんよね?つまり、誰でも成長ホルモンは十分に分泌されていそうです。でも成長ホルモンは、深いノンレム睡眠のときに、より多く分泌されることがわかっています。つまり寝初めの3時間が浅い眠りでは、成長ホルモンもあまり分泌されないということですね。脂肪燃焼効果が減少して、お肌の修復もあまりされず、肌荒れの原因となります。

睡眠がダイエットに最大限役立つときは、寝初めが深い眠りのときです。
深い眠りさえ取れれば、初めの3時間に成長ホルモンがたくさん分泌されるわけですね。それでは、どうしたら深い眠りを得られるのでしょうか?

  • 寝る前の3時間は食事をしない
  • 寝る前は照明を落として、リラックスして過ごす
  • 同じ時間に起きて寝る習慣
  • 食事のときに、快眠食材を摂る
  • 日中の運動量を増やす
  • 日中のストレスを減らす

これだけを実践すれば、深い睡眠がダイエット成功に役立つことでしょう。
これらは、じつはダイエットのやり方・仕方そのものでもあります。ダイエットと睡眠が表裏一体である所以です。

寝る前の3時間に食べてしまうと、胃腸が活発に活動を始めるので、深い眠りが取れなくなります。胃腸に血流が行ってしまって、脳に血液が集まらなくなるからです。また胃腸が活発になるということは、胃腸の温度が上がるということ。それは体温の上昇へとつながっていきます。

人は眠りに入るさいに、約1度一気に体温が下がります。
それによってオーバーヒート気味な脳の温度を下げて、一気に深いノンレム睡眠に突入していくわけです。しかし体温が高いと、脳の温度を十分に下げることができず、浅い眠りとなってしまうのです。寝る3時間前に食事をしてしまうと、体温が下がらなくなるので要注意です。

寝る前は副交感神経が優位なため、食べたものを昼間よりも多く吸収して蓄えようとします。この点からも、寝る前の食事や夜食は、避けたほうが賢明です。

そのほか寝る前に照明を落としてリラックスすれば、メラトニンというホルモンが多く分泌されます。リラックスすることは、脳の機能ダウンに一役買いますので、これも深い眠りをもたらします。

夕食時に、納豆や醤油、ネギ、味噌汁などの快眠食材を摂ると、安眠・快眠に役立ちます。成分としてはトリプトファン、マグネシウム、ギャバ(GABA)、硫化アリル、ビタミンB群、カルシウム、ドコサヘキサエン酸(DHA)などが有効です。マグネシウムは高すぎる血糖値や血圧、中性脂肪値を下げる働きがあります。ビタミンB群は糖質や脂肪の燃焼に不可欠です。DHAは脂肪燃焼を促進して、内臓脂肪に蓄積しないようにする働きがあります。このようにダイエットの食材としても有効なので、ぜひ献立に加えていただきたいと思います。

日中の運動量を増やせば、体内に疲労物質ができることは分かると思います。
それが夜になると、睡眠物質へと変換されて深い眠りとなるのです。ダイエットに運動を取り入れることは、もちろんそれ自体、消費カロリーや基礎代謝量を増やす効果があります。それ以外に、深い眠りを得る効果もあるということです。運動と睡眠とダイエットは連動しているのです。

日中にストレスや悩み事があると、脳がいろいろ考えたり興奮してしてしまって、脳の温度が下がりづらくなります。これがひどくなると、不眠症になって寝付けないことに。うまく寝れたとしても、浅い眠りとなって、成長ホルモンの分泌に影響を与えてしまいます。このときハルシオンなどの睡眠薬を飲むと、依存症がついたり夢遊病の症状へと発展する可能性があります。できるだけ不眠薬に頼らない方法を考えたほうがよさそうです。運動や食材の工夫は、不眠解消に役立ちます。

ストレスが強いと交感神経が優位になって、一見やせそうですが、それは起きている間だけという条件です。メリハリをつけて、寝るときにリラックスできないと、太りやすくなるのです。痩せたい人は、睡眠のダイエット効果を今一度、見直しましょう。

コルチゾールによる脂肪燃焼

睡眠中は、ものを食べないわけですから、どこかからエネルギーを得なければいけません。寝る3時間くらい前にしっかり食べていれば、ブドウ糖は肝臓のグリコーゲンから補給して血糖値を維持します。肝臓のグリコーゲンは約13時間持つので、夜8時に食べたら、朝9時までは持つ計算になります。

しかし眠っている間は、糖質以外に脂肪も使われます。
体脂肪を分解して、それを骨格筋や心筋、腎臓、呼吸筋などのエネルギー源とするのです。これを行なうのが、副腎皮質ホルモンであるコルチゾールです。寝初めは成長ホルモンが分解しますが、それ以降はコルチゾールの担当といえるでしょう。寝る前に食べてしまうと、それがエネルギー源として使われてしまうので、コルチゾールが体脂肪を分解することもなくなるので、ダイエット効果が半減します。

睡眠がダイエットに役立つのは、成長ホルモンとコルチゾールが、体脂肪を分解・燃焼してくれるからです。べつに有酸素運動をしなくても、寝ている間に、どんどん脂肪が燃焼されているわけですね(有酸素運動が無意味と言っているわけではありません。心肺機能と筋力向上には意味があります)。まさに寝るだけダイエットであり、寝ながらダイエットといえますね。

ストレス解消効果

そのほか睡眠のダイエット効果には、精神的なストレス解消もあります。
自律神経を整えることは、食欲を抑えることにつながり、ダイエットを成功に導く原動力となります。ストレスが強いと、満腹中枢が働いていても、ドーパミンなどが摂食中枢を刺激してしまい、食欲が出てきてしまうのです。

ストレスの解消は、主に夢を見る”浅いレム睡眠”の役割です。
このときに、いらない記憶が整理されるので、嫌な記憶が薄らいでいくからです。朝起きたとき、昨日の嫌な出来事も忘れて、新鮮な気持ちで出発できるのは、このためです。これが、うつ病を予防しているといわれています。

食欲を抑える効果

睡眠ダイエットの寝ている間の効用は、以上のようなものですが、起きているときにも影響を及ぼします。睡眠を十分にとると、体脂肪から分泌されるレプチンという生理活性物質(サイトカイン)が活性化されます。これは脳の満腹中枢に作用して、食欲を抑える働きがあります。逆に言うと、睡眠不足・寝不足になると、レプチンの分泌が減退して、満腹中枢を刺激できずに、どんどん食べたくなってしまうわけです。

それと同時に寝不足になると、胃から産生されるグレリンという物質が増えることも確認されています。これは脳の摂食中枢に作用して、食欲を増進させる働きを持っています。つまり睡眠不足になると、レプチンとグレリンという二つの面から、食欲が増進してしまうことになります。

起きていれば消費カロリーが増えると考えている人は、その間違いに気づいたことでしょう。寝不足になると食欲が増進してしまうので、どうしても夜食を摂りがちになるのです。夜食を摂ってから寝ると、寝る前の3時間は食べないという原則も守れなくなります。そうなると成長ホルモンの分泌が低下するうえに、副交感神経の作用により、脂肪を急激に蓄えようとするので、睡眠ダイエットの効果を発揮できないことになります。

 

以上のように睡眠とダイエットは、切っても切り離せない関係にあります。
寝るだけダイエットと言いますが、そのためには、起きているときの下準備が必要です。夕食の時間帯、内容、夜の過ごし方、日中の運動量、ストレスの状況・・・これらをコントロールしてこそ、安らかで深い眠りが現れるのです。それは、あなたのダイエットを成功へと導くだけではなく、健康長寿も同時に手に入れることになります。